Gear Review — Tent
BUNDOK ソロティピー1 BDK-75|収納42cm、電車キャンプの出発点
車を持たない人間がキャンプを始めるとき、最初の壁はテントです。重すぎれば駅から歩けないし、長すぎればカートに入らない。約2.2kg、収納42cm。この数字に助けられて、私のソロキャンプは始まりました。
Spec / スペック
- 重量
- 約2.2kg
- 収納サイズ
- 42 × 19 × 19 cm
- フライ
- 240 × 240 × H150 cm
- インナー
- 220 × 100 × H135 cm
- 耐水圧
- フライ 3,000mm / ボトム 5,000mm
- 素材
- ポリエステル / アルミ合金ポール
- 収容人数
- 1人用(インナー付)
※ ロットや年式により仕様が変わることがあります。購入前に最新情報をご確認ください。
01結論:はじめの一張りとして
電車とバスでキャンプに通いはじめたとき、最初に背負ったのがこのテントでした。1万円台で買えて、重さは約2.2kg。ワンポールで設営が簡単で、インナーもついてくる。公共交通で通うキャンプの入口として、これ以上ちょうどいい一張りを私は知りません。
- 1万円台で手が届き、失敗しても痛くない
- 約2.2kgと、背負って歩ける重さ
- インナー付きで、虫と結露の心配が減る
- ワンポールなので設営で迷わない
軽さを突き詰めた山岳テントには及びません。ただ、はじめから数万円のテントに投資して「思ったより通わなかった」となるより、まずこれで何回か行ってみるほうが健全だと思います。実際、私は今もこのテントを手放していません。
02収納42cmという数字の意味
公式が「更にコンパクト収納!長さ42cm」と謳っているとおり、この製品の売りは収納サイズです。42×19×19cm。この長さが、ザックの外付けにも、カートの中にも収まる。
ワンポールテントは、たいていポールの長さが収納サイズを決めます。分割されていない長いポールが入っていると、それだけで持ち運びの選択肢が消える。BDK-75はそこを分割ポールで解決していて、だから42cmで済んでいます。
駅の階段を上がり、改札を抜け、バスに乗る。この一連の動作の中で、荷物が長いというだけでどれだけ気を使うか。使ってみるとよく分かります。
03前室が広い、という贅沢
このテントの居住空間は、半分が寝室、半分が前室です。インナーテントが220×100cmで、残りが土間のように空く。ソロの荷物なら、全部そこに放り込めます。
雨の日に真価が出ます。入り口を閉めてしまえば、前室で調理や作業ができる。撤収のときも、インナーを先に畳んでからフライを畳めるので、濡れた幕の扱いが楽です。
公共交通で帰る人間にとって、濡れた幕は最大の敵です。電車の座席を濡らすわけにいかないし、重くなる。前室があるだけで、雨撤収のストレスがずいぶん減ります。
04組み立ては、迷う要素がない
ペグを打ってポールを立てるだけ。慣れれば5分ほどです。ワンポールの利点はここで、複雑なフレームを組む必要がありません。設営時間が短いと、そのぶん火を起こす時間や、ただ座っている時間が増えます。
耐水圧はフライ3000mm、ボトム5000mm。この価格帯としては十分で、雨のなかで浸水した経験はありません。
05正直に、気になる点
- 天井高150cmは低い。男性なら立てません。地べたに座るグラウンドスタイルが前提です。ハイチェアは持ち込めません。
- 夏の低地は暑い。ベンチレーターがフライ上部にあるぶん、風が抜けにくい構造です。標高のあるキャンプ場では快適でした。
- 付属ペグは頼りない。硬い地面だと曲がります。別途、丈夫なペグを用意したほうがいいです。
- ナイロン製なので火の粉に弱い。焚き火の風下に張ると穴が開きます。TC素材のテントとはここが違います。
06YOKA TIPIと、どう使い分けるか
私はこのあと YOKA TIPI も導入しました。同じワンポールですが、性格がまったく違います。
BUNDOKはインナー付きで、床がある。虫の季節と、はじめての場所で安心して眠りたい夜に向きます。YOKAはフロアレスのシェルターで、煙突穴があり、冬に薪ストーブを入れられる。そのぶん軽く、そして広い。
一年を通して眺めると、暖かい季節にBUNDOK、寒い季節にYOKAという分け方に自然と落ち着きました。もし一張りだけ選ぶなら、はじめはBUNDOKです。使える季節が広く、失敗しにくい。
07よくある疑問
徒歩キャンプに2.2kgは重くないですか?
背負って歩けます。ただしテント以外を軽くする前提です。私はここを起点に、他の道具の重量を削っていきました。
インナーは外せますか?
外してシェルターとして使えます。前室が一気に広くなります。
冬は使えますか?
スカートがないので底冷えします。私は冬はYOKA TIPIに切り替えています。
結局、買いですか?
公共交通でキャンプを始めるなら、これ以上ない出発点だと思います。
08まとめ
2.2kgと収納42cm。この2つの数字が、車を持たない人間のキャンプの扉を開けてくれました。快適さも、軽さも、突き詰めればもっと上があります。けれど、最初の一歩を踏み出すための道具として、これほど過不足のないテントはなかなかありません。
いま使っているテントを選ぶ前に、私はこのテントで20回以上寝ています。そこで分かったことが、その後の道具選びの基準になりました。
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